「抱っこのたびに腰がずしんと重い」「授乳のあと肩や首がこわばる」。育児疲れで身体が痛いと感じる方は、決して少なくありません。お子さんやお孫さんのお世話は喜びである一方、身体には想像以上の負担がかかります。
この記事では、育児疲れで身体が痛いときに考えられる原因と、ご自宅でできるセルフケア、そして鍼灸整骨院でのメンテナンスという選択肢をお伝えします。少しでも身体を軽くするヒントになれば幸いです。
育児疲れで身体が痛いのはなぜ?主な原因

育児中は、同じ姿勢や動作をくり返す場面がとても多くなります。抱っこ、授乳、おむつ替え、寝かしつけ。どれも前かがみや中腰の姿勢になりやすく、腰や背中に負担が集中します。
とくに抱っこは、片側に体重を預けるくせがつきやすい動作です。左右どちらかに偏った姿勢が続くと、骨盤まわりや肩のバランスが崩れやすくなります。
たとえば、泣いているお子さんをあやしながら片手で家事をする場面。無意識に腰を反らせて子どもを支えるため、腰の一点に負担が集まります。こうした「ながら抱っこ」が毎日続くと、疲れが蓄積していきます。
産後や育児期の腰・骨盤まわりの痛みは、めずらしいものではありません。欧州の研究チームによる系統的レビュー(European Spine Journal, 2004)では、妊娠中の女性の約45%、産後の女性の約25%が腰や骨盤まわりの痛みを経験すると報告されています。
つまり、育児期の身体の痛みは「よくあること」であり、自分だけが弱いわけではありません。
痛みが起こりやすい主な場面を整理すると、次のとおりです。
- 中腰でのおむつ替え・お風呂の介助
- 前かがみの授乳や抱っこ
- 抱っこひもによる肩や首への負担
- 寝かしつけ中の不自然な体勢の維持
- 荷物とベビーカーを同時に持つ移動時
こうした負担が積み重なると、腰や肩、首の痛みとしてあらわれます。まずは「どの動作で痛むか」を振り返ってみることが、対策の第一歩です。日記のように痛む場面をメモしておくと、原因が見えやすくなります。
腰・肩・首、育児で痛みやすい部位と特徴

育児疲れで身体が痛いとき、痛む場所によって背景が少しずつ異なります。ご自分の状態を知るために、代表的な部位ごとに見ていきましょう。
抱っこや中腰の動作で最も負担がかかるのが腰です。荷物を持ち上げるように、膝を伸ばしたまま子どもを抱え上げると、腰に強い力がかかります。
重だるさが続く、朝起きたときにこわばるといった感覚が出やすい部位です。腰は身体を支える要のため、無理をすると回復に時間がかかることもあります。
床に置いたおもちゃを拾う、低いベビーベッドをのぞき込むといった何気ない動作も、腰への小さな負担の積み重ねになります。
授乳中の前かがみや、寝かしつけ中の下向き姿勢は、肩や首に負担をかけます。頭は大人でも数キロの重さがあり、下を向くほど首への負担が増えます。
スマートフォンで育児記録や調べものをする時間が増えると、さらに首こりが強まりやすくなります。夜間の授乳中にスマホを見る習慣がある方は、とくに注意が必要です。
抱っこや授乳で手首を反らせる姿勢が続くと、手首や腕に痛みが出ることがあります。いわゆる「腱鞘炎」のような状態になりやすい時期でもあります。
お子さんの頭を手のひらで支え続ける授乳姿勢は、手首に負担がかかりやすい典型例です。
痛みが数週間以上続く、しびれをともなう、夜間もうずくといった場合は、自己判断せず医療機関を受診してください。
どの部位も、早めに気づいて負担を減らすことが大切です。「いつもの疲れ」と放置せず、身体からのサインとして受け止めましょう。
自宅でできる育児疲れのセルフケア
育児の合間でも取り組める、身体をいたわるセルフケアをご紹介します。無理のない範囲で、できることから始めてみてください。
固まった筋肉をゆっくり伸ばすだけでも、こわばりがやわらぎます。
- 首まわし:肩の力を抜き、首をゆっくり左右に倒す。各5秒×3回
- 肩の上げ下げ:息を吸いながら肩を上げ、吐きながらストンと落とす。5回
- 腰のねじり:椅子に座り、上半身をゆっくり左右にひねる。各10秒
- 胸を開く伸ばし:両手を後ろで組み、肩甲骨を寄せて10秒キープ。3回
どれも1〜2分ででき、テレビを見ながらでも取り組めます。反動をつけず、痛気持ちいいところで止めるのがコツです。お子さんのお昼寝中や、電子レンジの待ち時間などを活用しましょう。
抱き上げるときは、膝を曲げて腰を落とし、身体全体で持ち上げましょう。子どもをできるだけ身体に近づけると、腰への負担が減ります。
左右どちらかに偏らないよう、抱く側を意識して入れ替えることも大切です。抱っこひもを使うときは、肩ひもの長さを調整し、左右均等になっているか確認してください。
温めて血流を促すことは、疲れのケアに役立つと考えられています。米テキサス大学オースティン校のメタ分析(Sleep Medicine Reviews, 2019)では、就寝の1〜2時間前に40〜42.5℃のお湯で10分ほど体を温めると、寝つきが早くなり睡眠の質も高まると報告されています。
忙しくても、湯船につかる時間を少しつくることが回復への近道です。
シャワーだけで済ませがちな方も、週に数回は湯船につかることをおすすめします。睡眠がとれると、身体の回復もサポートされます。※感じ方には個人差があります。
鍼灸整骨院という選択肢とメンテナンス
セルフケアだけでは追いつかないときや、痛みがくり返すときは、専門家の手を借りることも一つの方法です。私たち鍼灸整骨院では、育児期の身体の負担に合わせたケアを行っています。
手技による施術で、こわばった筋肉をやさしくほぐします。あわせて、骨盤や姿勢のバランスを確認し、負担のかかりやすいくせを整えるお手伝いをします。
痛みの出ている部位だけでなく、身体全体のバランスを見ながら進めるのが特徴です。日常のどの動作が負担になっているかを一緒に確認し、生活の中での工夫もお伝えします。
鍼やお灸も、筋肉のこりや痛みへのケアとして用いられています。米国立衛生研究所(NIH)傘下の国立補完統合衛生センターは、腰痛・首の痛み・変形性膝関節症の痛み・頭痛などに対する鍼治療の有効性を示す研究があると公表しています。
※すべての方に当てはまるものではなく、感じ方には個人差があります。
育児中は自分のことを後回しにしがちです。定期的に身体をメンテナンスする習慣が、痛みの予防をサポートします。
「鍼は痛くないですか?」というご質問をよくいただきます。使用する鍼は髪の毛ほどの細さで、チクッとした感覚はあっても強い痛みは少ないといわれています。初めての方には、力加減や刺激の強さを確認しながら進めますのでご安心ください。
育児中は長時間の外出が難しいものです。ご自宅や生活リズムに合わせて、無理なく通える範囲で相談していただけます。
痛みを我慢し続けると、育児そのものがつらくなってしまいます。早めに身体を整えることが、笑顔で毎日を過ごすための土台になります。
まとめ
育児疲れで身体が痛いのは、抱っこや授乳などの姿勢の積み重ねによるものです。無理をせず、早めのケアで身体をいたわりましょう。
- 育児期の腰・骨盤の痛みはめずらしいことではない
- 痛む部位ごとに原因の動作を振り返る
- すきま時間のストレッチと姿勢の見直しを習慣にする
- 夜の入浴で身体を温め、回復をサポートする
- 長引く痛みやしびれは医療機関を受診する
私たち成竹鍼灸整骨院グループ(南砂院・塩浜院・東砂院)は、江東区で育児中の身体の痛みに寄り添っています。「これくらいで相談していいのかな」とためらわず、どうぞお気軽に私たちにご相談ください。
成竹鍼灸整骨院グループ(江東区)では、国家資格者がお一人おひとりの状態を確認しながら、無理のない身体づくりをサポートしています。お気軽にご相談ください。
参考:
米テキサス大学オースティン校のメタ分析(Sleep Medicine Reviews, 2019)
欧州の系統的レビュー(European Spine Journal, 2004)
米国立衛生研究所(NIH)国立補完統合衛生センター
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