「手足が冷えて眠れない」「夏でも足先が冷たい」——そんなお悩みはありませんか。冷えは年齢とともに感じやすくなり、肩こりや疲れ、寝つきの悪さともつながっているといわれています。この記事では、冷え対策に使われる代表的なツボと、自宅でできるお灸の使い方をご紹介します。冷えのツボとお灸は、毎日のセルフケアに取り入れやすい方法です。無理なく続けられるコツも一緒にお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
なぜ体は冷えるのか、日常の原因を知る

冷えは体質だけでなく、日々の生活習慣とも深く関わっています。まずは、ご自身の冷えの背景を知ることが大切です。
体の熱の多くは筋肉でつくられるといわれています。運動不足で筋肉が減ると、熱をつくる力も血を送り出す力も落ちやすくなります。
デスクワークや長時間の座りっぱなしも、下半身の血流が滞る原因のひとつです。ふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれ、動かさないと足先まで温まりにくくなります。
世界保健機関(WHO)の身体活動ファクトシートによると、成人には週150分以上の中強度の身体活動が推奨されています。一方で、世界の成人の31%(約18億人)はこの水準に達していないと報告されています(2022年)。
次のような習慣に心当たりはありませんか。
- 冷たい飲み物や食べ物をよくとる
- シャワーだけで湯船につからない
- 薄着や体を締めつける服装が多い
- 睡眠不足や不規則な生活が続いている
こうした習慣が重なると、自律神経の働きが乱れ、体温の調整がうまくいきにくくなるといわれています。まずは体を冷やさない工夫から始めましょう。
冷えが強く長引く場合や、片方の手足だけ極端に冷たい場合などは、別の要因が隠れていることもあります。気になるときは医療機関にご相談ください。
冷え対策に使われる代表的なツボ

東洋医学では、体をめぐる「気血」の流れを整える点として、ツボが古くから使われてきました。ここでは冷え対策でよく用いられるツボをご紹介します。
三陰交(さんいんこう)
内くるぶしの一番高いところから、指幅4本分ほど上がった、すねの骨の後ろ側にあります。足の冷えや女性特有の不調のケアに使われることが多いツボです。
湧泉(ゆうせん)
足の裏、指を曲げたときにくぼむところにあります。足先の冷えや疲れを感じるときによく用いられます。
関元(かんげん)
おへそから指幅4本分ほど下にあります。おなかまわりを温めたいときに使われる代表的なツボです。
足三里(あしさんり)
ひざのお皿の下、外側のくぼみから指幅4本分下がったところにあります。胃腸の調子や全身の元気を支えるツボとして知られています。
ツボの位置は個人差があります。押したときに軽く響く感じや、少しへこむ場所を目安に探してみてください。
まずは指の腹でやさしく押して、心地よい刺激を確かめるとよいでしょう。左右のツボを、それぞれ5秒ほどかけてゆっくり押すのを数回くり返します。強く押しすぎず、気持ちよい範囲で行うのがポイントです。
お灸で体を温めるしくみと自宅での手順
お灸は、よもぎからつくる「もぐさ」を燃やし、その温熱でツボを温める方法です。じんわりとした熱が体の奥に届く感覚が特徴とされています。
お灸の温熱は、局所の血のめぐりを助け、体を温めるサポートが期待されています。※感じ方には個人差があります。
お灸は冷え以外の場面でも研究されています。中国の病院で260人の妊婦を対象に行われた臨床試験(米国医師会雑誌JAMAに掲載、1998年)では、逆子に対して足の小指のツボ「至陰」へのお灸を行ったグループで、妊娠35週時点の75.4%の赤ちゃんが頭位(正常な向き)になったと報告されました(お灸をしなかったグループでは47.7%)。※すべての方に当てはまるものではありません。
初めての方には、シールで肌に貼るタイプの「台座灸」が扱いやすくおすすめです。
- 温めたいツボを決め、位置を確かめる
- 台座のシールをはがし、火をつける
- ツボにそっと貼り、じんわりした温かさを感じる
- 熱く感じたらすぐに外す
- 1つのツボにつき1〜2回、1日1回を目安に
入浴後や就寝前など、リラックスできる時間に行うと続けやすくなります。
熱さを強く感じたら我慢せず、すぐに外してください。同じ場所に続けて当てすぎないことも大切です。
お灸の注意点
- 熱いと感じたら無理をしない
- 皮膚が弱い部分や傷のある場所は避ける
- 飲酒後や体調の悪いときは行わない
- 妊娠中や持病のある方は事前に専門家へ相談する
火を使うため、周囲に燃えやすい物を置かないようにしましょう。
温活を続けるための生活の工夫
ツボやお灸のケアは、日々の温活と組み合わせることで、より心地よく続けやすくなります。
米テキサス大学オースティン校のメタ分析(Sleep Medicine Reviews, 2019)では、17研究を分析した結果、就寝の1〜2時間前に40〜42.5℃のお湯で10分ほど体を温めると、寝つきが早くなり睡眠の質も高まると報告されています。体の深部体温が下がる過程が眠りを促すためと考えられています。
忙しい日でもシャワーだけで済ませず、湯船につかる習慣を意識してみましょう。※感じ方には個人差があります。
熱をつくる筋肉を動かすことも、冷え対策の基本です。特別な運動でなくても構いません。
- こまめに立ち上がって歩く
- かかとの上げ下げでふくらはぎを動かす
- 一駅分歩く、階段を使う
ふくらはぎのポンプ作用が働くと、足先まで血がめぐりやすくなります。
温かい汁物や、根菜など体を温めるとされる食材を取り入れるのもよい方法です。冷たい飲み物のとりすぎには気をつけましょう。
服装では、首・手首・足首の「三つの首」を温めると効率よく保温できるといわれています。体の末端と大きな血管が通る場所を温めるのがコツです。レッグウォーマーや腹巻きも心強い味方になります。
まとめ
冷えは日々の習慣とツボ・お灸のケアを組み合わせることで、無理なく向き合っていけます。
- 冷えは筋肉量の低下や血のめぐり、生活習慣と関わりがある
- 三陰交・湧泉・関元・足三里などが冷え対策によく使われる
- 台座灸は心地よい温かさで、熱いと感じたらすぐ外す
- 入浴・運動・食事・服装の工夫を組み合わせると続けやすい
- 冷えが強い・長引くときは医療機関に相談する
ご自身に合ったツボの位置やお灸の使い方が分からないときは、私たちにご相談ください。江東区の南砂院・塩浜院・東砂院で、一人ひとりの体調に合わせたケアをご提案します。
成竹鍼灸整骨院グループ(江東区)では、国家資格者がお一人おひとりの状態を確認しながら、無理のない身体づくりをサポートしています。お気軽にご相談ください。
参考:
世界保健機関(WHO)身体活動ファクトシート
中国・江西省の病院で行われた逆子とお灸の臨床試験(JAMA, 1998)
米テキサス大学オースティン校のメタ分析(Sleep Medicine Reviews, 2019)
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