「しっかり寝たはずなのに、朝起きられない」「一晩眠っても疲れが残る」——そんな悩みを抱えていませんか。年齢を重ねると、眠りが浅くなったり、朝のだるさが続いたりする方が増えてきます。私たちのもとにも、同じような相談が数多く寄せられます。この記事では、朝起きられない疲れが残る状態の背景にある原因と、自宅で今日から試せる睡眠の質を高めるセルフケアを、わかりやすくお伝えします。※感じ方には個人差があります。
朝起きられない・疲れが残るのはなぜ起こるのか

十分な時間眠っているのに疲れが取れないとき、多くは「睡眠の質」が関係しているといわれています。眠りには深い眠りと浅い眠りがあり、体の回復は主に深い眠りの時間帯に進むと考えられています。この深い眠りが不足すると、朝起きられない状態や日中のだるさにつながりやすくなります。
たとえば、休日にたっぷり寝ても月曜の朝がつらい、目覚まし時計を何度も止めてしまう、といった経験はありませんか。これは睡眠時間の問題というより、眠りの質が下がっているサインかもしれません。
- 就寝直前までスマホやパソコンを見ている
- 夕方以降のカフェインやアルコール
- 運動不足による体の緊張
- ストレスや不安による自律神経の乱れ
- 体の冷えで寝つきが悪い
特に40代以降は、加齢とともに深い眠りが自然に減っていく傾向があるといわれています。そのため、若い頃と同じ生活でも疲れが残りやすくなるのです。夜中に何度も目が覚める、トイレで起きてしまうといった変化も、この時期に増えてきます。
「寝る時間」だけでなく「眠りの深さ」に目を向けることが回復への第一歩です。
また、肩こりや腰の張りといった体の不調も、寝返りを妨げて眠りを浅くする一因になります。人は一晩に20回前後の寝返りを打つといわれ、これが血流やこりの解消を助けています。日中の姿勢や体の使い方が、夜の睡眠にも影響しているのです。症状が長く続く場合は、一度専門家に相談することをおすすめします。
睡眠の質を左右する「体温」と入浴の使い方

寝つきや眠りの深さには、体の深部体温の変化が深く関わっているといわれています。人は深部体温が下がるタイミングで自然な眠気を感じます。この仕組みを上手に使うことが、朝起きられない疲れが残る状態の改善につながります。
米テキサス大学オースティン校の研究チームが17研究を分析した結果(Sleep Medicine Reviews, 2019)では、就寝の1〜2時間前に40〜42.5℃のお湯で10分ほど体を温めると、寝つきが早くなり睡眠の質も高まると報告されました。体の深部体温がいったん上がり、その後下がる過程が眠りを促すためと考えられています。※すべての方に当てはまるものではありません。
- 就寝の約1〜2時間前に入る
- お湯は40〜42℃程度を目安にする
- 10分ほどしっかり湯船につかる
- 入浴後は照明を少し落として過ごす
シャワーだけで済ませる日が続くと、体が温まりきらず寝つきにくくなることがあります。忙しい日でも、洗面器やバケツにお湯をはり、10分ほど足首までつける足湯だけ取り入れるのもひとつの方法です。テレビを見ながらでもできるので、続けやすいでしょう。
入浴のタイミングが遅すぎると、体温が下がりきらず逆に眠りにくくなることがあります。眠る直前の熱いお風呂は避けましょう。
Q. 夏でも湯船につかったほうがいい?
はい、冷房で体が冷える季節こそ、ぬるめのお湯で体を温めるとよいといわれています。暑い日は38〜40℃程度に下げてもかまいません。温める習慣は冷えの気になる方にもおすすめです。※感じ方には個人差があります。
自律神経を整えて回復力を高める生活習慣
睡眠の質を支えているのが自律神経です。日中に活発になる交感神経と、休息時に働く副交感神経がバランスよく切り替わることで、深い眠りが得られやすくなるといわれています。朝起きられない疲れが残る方は、この切り替えがうまくいっていないケースが少なくありません。
- 起きたらカーテンを開けて日光を浴びる
- 決まった時間に起きる
- 朝食をとって体を目覚めさせる
朝の光を浴びると体内時計がリセットされ、夜に自然な眠気が訪れやすくなるといわれています。ベランダに出て2〜3分、外の空気を吸うだけでも効果的です。休日も起床時間を大きくずらさないことがポイントです。平日との差は1時間以内を目安にすると、体内時計が乱れにくくなります。
- 就寝1時間前はスマホの画面を見ない
- 部屋の照明を暖色系にする
- ぬるめの飲み物でリラックスする
寝る前の深呼吸もおすすめです。鼻から4秒吸い、6秒かけてゆっくり吐く。これを5回ほど繰り返すと、副交感神経が優位になりやすいといわれています。布団の中で目を閉じて行うと、そのまま眠りに入りやすくなります。白湯やカフェインの入っていないハーブティーなどを、寝る30分前にゆっくり飲むのもよいでしょう。
夜のスマホ習慣を見直すだけでも、眠りの深さは変わってきます。
寝る前についベッドで動画を見てしまう方は、充電器を寝室の外に置くなど、物理的に距離をとる工夫も有効です。小さな習慣の積み重ねが、翌朝のすっきり感につながります。
体をゆるめる日中の運動と簡単ストレッチ
体の緊張が強いままだと、寝返りが減り眠りが浅くなりがちです。日中に適度に体を動かすことは、夜の睡眠と回復にとって大切です。
世界保健機関(WHO)の身体活動ファクトシートによると、WHOは成人に週150分以上の中強度の身体活動を推奨しています。一方、世界の成人の31%(約18億人)はこの推奨レベルに達していないと報告されています(2022年)。まずは1日10分の散歩からでも十分です。買い物のときに少し遠回りする、エレベーターを階段に変えるなど、生活の中で歩く量を増やす工夫から始めてみましょう。
- 肩まわし:両肩をゆっくり大きく後ろに10回まわす
- 首のばし:頭を横に軽く倒し、左右各20秒キープ
- 股関節ゆらし:仰向けで膝を立て、左右にゆっくり10回倒す
- 背伸び:仰向けで手足を伸ばし、5秒かけて全身を伸ばす
どれも痛みのない範囲で、呼吸を止めずに行うのがコツです。強く伸ばす必要はありません。心地よいと感じる程度で十分です。全部で5分ほどあればできるので、寝る前の習慣に取り入れてみてください。
ストレッチは「頑張る運動」ではなく「体をゆるめる時間」です。眠る前のリラックス習慣として続けてみてください。
Q. 運動は夜にしたほうがいい?
激しい運動は交感神経を高ぶらせるため、夜遅くは避けたほうがよいといわれています。ウォーキングなどの軽い運動は夕方までに、寝る前は穏やかなストレッチに、と使い分けるのがおすすめです。デスクワークで座りっぱなしの方は、1時間に一度立ち上がって体を動かすだけでも、夜の眠りが変わってくることがあります。日中の活動と夜の休息はつながっているのです。※感じ方には個人差があります。
まとめ
朝起きられない疲れが残る状態は、睡眠の質や自律神経、体の緊張などが複雑に関わっていることが多いといわれています。生活習慣を少しずつ見直すことで、翌朝のすっきり感を取り戻すサポートが期待できます。
- 「眠る時間」だけでなく「眠りの深さ」に目を向ける
- 就寝1〜2時間前に40〜42℃で10分ほど入浴する
- 朝は日光を浴び、夜はスマホを控えて自律神経を整える
- 日中に体を動かし、寝る前にやさしくストレッチする
こうしたセルフケアを続けても疲れが取れない、または不調が長引く場合は、無理をせず医療機関の受診をご検討ください。私たちは体の緊張や姿勢の面から、睡眠の質と回復を支えるお手伝いをしています。朝のだるさや疲れの残りにお悩みの方は、どうぞ私たちにご相談ください。※感じ方には個人差があります。
成竹鍼灸整骨院グループ(江東区)では、国家資格者がお一人おひとりの状態を確認しながら、無理のない身体づくりをサポートしています。お気軽にご相談ください。
参考:
世界保健機関(WHO)身体活動ファクトシート
米テキサス大学オースティン校のメタ分析(Sleep Medicine Reviews, 2019)
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